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児童相談・児童養護ニュース

◆平成242012)年1119日 時事通信 官庁速報

 保育士が子育てで訪問相談 =大分市

 

大分市は、公立保育所の保育士が乳幼児のいる家庭を訪問し、子育ての相談などに応じる取り組みを始めた。親の不安を解消するとともに、親子で遊べる市の施設などを紹介することで、地域との関わり合いを促す。

 市はこれまでも、地域子育て支援センターで面接相談や電話相談などに応じていた。一方、子どもが周囲に迷惑を掛けることを負担に感じて外に出るのをためらうなど、子育てによる不安やストレスを抱え込む親もいるため、家庭訪問をすることで相談しやすい環境を整備する。対象は、市内に住む就学前の乳幼児のいる家庭。地域子育て支援センターに電話などで申し込むと、公立保育所の所長や主任保育士らが2人一組で訪問して相談に応じる。訪問は1回当たり2時間程度を想定。夜泣きや食事など子育てに関する相談に応じるほか、未就園の子どもがいる家庭に保育所を開放する「子育てひろば」などを紹介し、周囲に悩みを相談したり共有したりできる環境づくりを促す。

 

 

◆平成242012)年1118日 沖縄タイムス 朝刊

 「更生 受け皿拡大を」/子どもの人権研始まる

 

 「子どもの人権研究会」の第42回全国研究会in沖縄が17日、沖縄国際大学で始まった。県内初開催で18日まで。県内4弁護士によるパネルディスカッションでは、少年事件を担当した経験から、少年の更生に向けた事業所など受け入れ先の確保の必要性が指摘された。

 研究会は1987年に発足。弁護士や研究者、家裁の調査官ら約400人で組織している。ディスカッションでは松本啓太弁護士が、家裁の少年審判では、事件を起こした少年が今後、社会に戻り生活できる環境が整っているかが重要になると説明。横江崇弁護士は「県内で雇用先として協力する会社が非常に限られる」と述べ、少年の立ち直りに向けた受け皿の拡大を求めた。ほか、軽犯罪を犯した少年が家庭も含めて帰る場所がなく、結果的に少年院送致となったことや、少年審判の中で多くの大人が少年を支えた結果、更生につながったことが報告された。堀尾輝久東大名誉教授や臨床心理士の横湯園子氏、弁護士の津田玄児氏、中川明氏がそれぞれ特別講演した。

 

 

◆平成242012)年1116日 朝日新聞 東京朝刊

小中の不登校率なぜ低い 1000人当たり、全国最少の8.1人 /岩手県

 

 昨年度の県内小中学校の不登校生徒数は876人で、千人当たり81人は、全国で最も少なかった。文部科学省の調査によるもの。現場を歩くと、少子化で教員や教室に余裕が生まれ、別室登校などの対策が不登校率を下げていることが分かる。高校生は、通学日数が少ない通信制が受け皿になっているが、課題もあるようだ。

 

 ◇少子化で学校の指導に余裕

 「年間30日以上、病気などをのぞく心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない」。文科省の不登校の定義だ。適応指導室への通学や保健室登校は含まれない。欠席日数は年間30日未満だが、大部分を所属する学級の教室以外で過ごしている「別室登校」の小中学生は、盛岡市教委によると、昨年度69人いた。高校の教諭資格を持つ尾形岳彦さんは、盛岡市大通のフリースクールで教えている。岩手県の不登校率の低さについて「少子化で生徒数が減り、空き教室が増えたからこそ、別室登校などの対策を取ったりして、自分の学校で抱えて指導する余裕ができたのではないか」とみている。盛岡市立見前中学校で昨年4月からスクールアシスタントをつとめる山崎純さんは「不登校が減っている実感はないけど、別室などで個別に対応するシステムができたことで、以前より生徒は学校には来ている」と話す。見前中では3~4年前から、5人の支援員と4つの別室登校用の教室を用意している。最大17人の生徒が利用する。山崎さんは「対人関係や家庭の事情で学校に来ること自体が壁という生徒に、空いている教室で滞在時間を延ばしながら、給食だけ普通学級に食べに行かせるなど、少しずつ生徒同士の接点を増やしている」という。

 

 ◇高校生は通信制が受け皿に

 フリースクールに通う県内の男子生徒(18)は昨年10月、人間関係のトラブルで学校に通えなくなり、約半年間、家にひきこもる生活が続いた。今年3月、公立高校から移ってきた。「中学から部活をやっていたし、『俺は学校に行けないような人間じゃない』と思っていたけど通えない。『周りから変に思われ、いじめられるのでは』と思って別室登校もできず、つらかった」

 文科省の調査によると、昨年度の県内の高校生の不登校は584人で、千人当たり153人。全国平均の168人を下回るものの、全国的に目立って低くはない。小中学校の不登校率と比べると2倍近い。小中学校と違い、高校では、通信制に通うことができる。県教委などによると、5月1日現在で県内高校生38551人のうち、県内で許認可を受けた通信制高校に通う生徒は1916人いる。約20人に1人が通っている計算だ。隣県を調べてみると、宮城県は394人に1人、青森県は444人に1人、秋田県が473人に1人で、岩手県は圧倒的に多い。

 課題もある。中学生のときに不登校になり、通信制高校に進んだ場合、3年間で卒業できる生徒は多くはないといわれている。例えば、県立杜陵高校。盛岡市の本校では、1年次70人、2年次65人、3年次31人に対し、4年次が783人いる。在籍可能年数は15年。ただし、卒業年次が長くなるのには理由がある。進路が決まってから卒業しないと、再び家にひきこもってしまう可能性がある。就職先が見つかってから卒業しようという生徒も少なくない。中野洋一副校長は「10年以上かかって卒業した人もいる。何年も学校に来ていなくても一歩部屋から踏み出して学び直そうという気持ちになってくれれば、みるみる変わる」と話す。

 

 

◆平成242012)年1116日 毎日新聞 地方版

 ひまわりが咲く日:児童虐待を追う 桜井・餓死事件/6止 重要なサイン見逃さないで /奈良

 ◇すべての子供の幸せ願い

 

 「注射、痛くないからね」。ベテラン小児科医として優しい笑顔で患者を迎える岡本和美さん。内科医の夫と2人で診療所を営み、多くの子供を診てきた。桜井市の事件では、虐待対策の責任者の一人として取り組んだ。虐待を防ぐのは簡単ではない。それでも懸命に最前線で解決策を探る日々。悲劇をなくすのに何が必要なのか。この事件を考える連載の最後に、その胸中を聞いた。

 「子供はどんなにいじめられても、親に愛してほしいと思っている」。子供が大好きで小児科医になった。自らも5人の子供を育ててきた。すべての子供の幸せを願う。それだけに愛してほしい親から虐げられ心身とも傷つく虐待事件ほど、悲惨なことはないと心を痛める。医師会や警察、児童相談所などの関係機関が連携して児童虐待に対応する「要保護児童対策地域協議会」(要対協)。桜井市は06年4月に設置した。岡本さんは当初から会長を務め、現在に至っている。

 

 ◇「通報があれば」 痛恨の思い重く

 智樹君(当時5歳7カ月)が虐待で餓死したのは10年3月だった。「あの事件の問題は、通報がなかったこと」。痛恨の気持ちを一言で表した。近隣住民は、智樹君の泣き声や床にものを落とすような音から異変を知っていた。そして事件発覚の数カ月前にやんだことも。しかし、いずれも行政や警察に通報はなかった。「泣き声が聞こえるというのも大事なサインだけど、泣き声が聞こえなくなったり、姿が見えなくなるのも、重要な虐待のサイン」と訴える。実際、智樹君は、泣く力もないほどに衰弱していたとみられる。一般市民の意識も高まり、虐待の通報は以前に比べてぐっと増えた。それでも言わざるを得ない。「子供の命を救うため、通報をためらわないでほしい」と。通報は児相だけでなく、身近な市町村でも構わないと呼び掛ける。診療所に来る親子はさまざまだ。子供ののどを診る際に髪の毛を引っ張って口を開けさせようとする母親、子供のアトピー性皮膚炎に無関心な母親、不潔なままの服を着せられた子供、子供の前で悪口を言い合う夫婦。岡本さんは「虐待としつけの違いを判断するためには、子供を見ることがポイント」という。たたいたり、強い言葉でしかっていても、子供におびえている様子がなければ心配はないと判断する。一方で、母親への目配りも忘れない。「このお母さんは大丈夫かな」。子供を診療しながらいつも気にしている。育児不安と養育能力。母親によって大きな差がある。大変そうな人ほど、「よく頑張ってますね」と声をかけて励まし、心配事の相談には、できるだけ時間を割き、積極的に乗る。自分の子育て経験が生きることもある。

 

 ◇命の尊さを教え、正しい性知識を

 また、虐待を防ぐため、家庭や学校での教育の重要性を感じている。ある時、診察室で目の前をはっていた小さな虫を、子供がためらいなくつぶすのを見た。「虫一匹でも『大切な命だから、外に逃がしてあげようね』と、命の尊さを教えてあげなければいけない」と話す。性教育の問題も気になる。人口動態統計によると、昨年は約105万人が出生し、そのうち14歳以下の母親は44人、1519歳は約13000人、2024歳は約104000人だった。子育ての仕方が分からない、養育能力の低い若い母親が増えていると実感している。出産直後の15歳のシングルマザーが「赤ちゃんがミルクを飲まない」と駆け込んできたことがあった。赤ちゃんに対する愛情はあるようで安心したが、今後の生活が心配だ。「若い人たちに正しい性知識を教えてあげないといけない。もっと自分を大切にしてほしいと伝えたい」。

    ◇   ◇

 桜井市の餓死事件はなぜ、起きてしまったのか。その原因はすべて解き明かされたわけではない。しかし、再発を防ぐため、多くの人々が努力していた。一刻一秒を争い、児童救出に動く。次回からは緊迫の現場を紹介する。(この項終わり)

 

 

◆平成242012)年1115日 北海道新聞 朝刊地方

 市民の力で児童虐待防止 協力員増員へ2022日研修会

 

 札幌市は、児童虐待防止に協力する「オレンジリボン地域協力員」の増員に向けた活動を強化している。2022日には一般市民対象の研修会を開く。

 同協力員は市の独自制度で、児童虐待が疑われる事例に気付いた場合、児童相談所に通報する役割を担う。身体的虐待など児童虐待の定義や、虐待の兆候に関する約90分間の研修を受講すれば誰でもなれる。2000年度にスタートし、会員数は現在約1万人で、市は14年度までに1万3千人への増員を目指す。これまで教員や民生児童委員を対象に年1回、研修を開き、10人以上の参加者があれば出前講座も開催。本年度からは一般市民対象の研修会を始めた。本年度3度目となる研修会は20日が午後2時から、22日は同6時半から、いずれも市社会福祉総合センター(中央区大通西19)で。希望者は18日までに市児童相談所(電)6228630へ。