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児童相談ニュース

◆平成242012)年1115日 タウンニュース 港南区版

 横浜市 児童虐待防止に躍起 連携強化でプロジェクト

 

 全国の児童虐待対応件数が2011年度に6万人弱と、厚生労働省の集計開始から21年連続で増加している。同年度の新規虐待把握件数が820件と過去2番目に高い件数となった横浜市は、児童虐待防止策を講じるものの、歯止めがかからない状況が続いている。

 市によると、2011年度の新規虐待把握件数のうち、身体的虐待が320件で約4割を占め、心理的虐待250件、保護の怠慢・拒否が231件と続く。年齢別ではリスクが高いといわれる「0〜5歳」の乳幼児の割合が310件と約4割で、虐待者は実母によるものが436件で5割強、実父によるものが306件で4割弱だった。学校や家族・親戚、警察からの相談(通告)が多く、特に11年度は警察からが222件(前年比96件増)で全体の3割弱に増えた。10年度以前から継続対応する数を含めた11年度末時点での虐待対応件数は2148件で、在宅児童への支援(継続指導・児童福祉士指導)が1393件と6割強を占める。

重篤事件を機に市は10年、発生予防策の推進、早期発見・早期対応の徹底、児童の保護・支援、保護者支援の充実、関係機関の連携強化など具体策を検討するプロジェクトを立ち上げ、11年に8つの対策等を推進する報告書をまとめた。 児童虐待は様々な要因が絡むため容易に解決できるものではなく、市は各区の福祉保健センターと市内4カ所の児童相談所との連携強化等を見直す新プロジェクトチームを10月、区こども家庭(障害)支援課7人と児童相談所6人、児童相談所を除くこども青少年局2人で立ち上げた。職員の認識のずれが支援のずれや漏れにならないよう、具体的な情報共有や役割の明確化等の実効性、円滑な運用等を目的としたプロジェクトで、月1、2回の会議を重ね、連携強化による更なる児童虐待対策の強化を目指した報告書を年内にまとめる方針だ。同時に市は児童虐待防止推進月間の11月、みなとみらい地区や市内18区でのキャンペーン等を通じ、市民向けの啓発を行っている。

 

 

◆平成242012)年1115日 時事通信

 いじめ被害児童が申し入れ=「根本教育を」文科省に

 

NPO法人「全国いじめ被害者の会」(大沢秀明代表)といじめ被害を受けた児童・生徒、保護者ら13人が15日、文部科学省を訪れ、「文科省は事後対策ばかり。本気でいじめをなくす根本の教育を推進するよう強く望む」と、田中真紀子文科相宛ての申し入れ書を手渡した。

 中高一貫の私立校でいじめを受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)で不登校になった高1の息子を持つ母親は、「加害者は学校に通い続け、被害者が通えないのはおかしい。私立学校への指導を強化してほしい」と要請。コンパスの針で腕を刺され、不登校になった中3の娘を持つ父親は、原因究明に真剣に取り組まない学校や教育委員会の対応を批判、国が指導を強めるよう求めた。応対した池田宏・生徒指導室長は「より効果があるよう改めているが、不十分かもしれない。真摯(しんし)に取り組みたい」と話した。

 

 

◆平成242012)年1115日 毎日新聞 地方版朝刊

 富山・強制わいせつ:告訴能力差し戻し審 子どもに向き合った判決 権利保護団体らが評価 /富山

 

 子どもの意志に向き合った判決——。母の交際相手の男から強制わいせつの被害を受けた1011カ月の女児に告訴能力があるのかが争点となっていた事件で、富山地裁が14日に下した差し戻し審の判決では被告の男に1審より重い刑が言い渡され、子どもの権利保護を訴える団体らからは歓迎する声が聞かれた。

 NGO「ECPAT/ストップ子ども買春の会」(東京)の宮本潤子共同代表は「処罰してほしいという子どもの意思にしっかりと向き合った判断だ」と判決を評価。その上で「今回の被害者以外にも多くの子どもたちが沈黙の中で苦しんでいるはず。これをきっかけに子ども一人一人の意志や状況を検討、尊重して、証言を得ていくシステム作りが求められる」と指摘した。また、虐待などを受けた子供のシェルターを日本で初めて開設した社会福祉法人「カリヨン子どもセンター」(東京)理事長の坪井節子弁護士は、告訴能力を認めた司法判断を改めて評価した上で「性犯罪を受けた子どもの中には、自分に落ち度があったのではと自分を責める子もいる。刑事裁判の一つの意義は、そうした子どもに『勇気を持って訴えてよかった』と誇りを取り戻してもらうことだ」と指摘。一連の裁判が終結することで、女児の心身の回復を願った。

 強制わいせつ罪などは被害者側からの告訴がないと起訴できない親告罪だ。しかし、今回のように能力を否定される場合もある。このような場合や報復を恐れて告訴をためらうなどする「泣き寝入り」を防ぐため、内閣府の調査会は今夏、強姦(ごうかん)罪を親告罪から外し、捜査当局が職権で起訴できるよう法改正を求める報告書原案をまとめた。坪井弁護士は「子どもの性犯罪については告訴を本人に選ばせるのは酷。親との関係で悩む子もおり『親告罪でなければどんなに楽なのに』と思うケースは多い」と話した。今回の判決を受けて、富山地検の真田寿彦次席検事は「1審段階から、裁判所は、どういう被害かを理解し、悔しい、悲しいという気持ちを持ち、犯人に対して処罰を求めたいのかを、年齢ではなく被害者それぞれの能力で検討すべきだった」とコメント。一方、弁護側は被告と話して対応を決めるとしている。

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 ■視点

 ◇被害者の権利に目を向けよ

 一連の公判を通して10歳女児にも告訴能力があることがはっきりと認められた。子どもの権利を守る上で、今後、有意義な判例となるだろう。今回の事件のように告訴が必要な犯罪に、低年齢の子どもや知的障害者が被害にあった場合、親権者などが代わりに告訴できる。しかし、今回はその親権者である母が一連の事件の共犯的な地位にあった。そのため、母からの告訴はなく、1審は祖母から出された告訴の形式的な有効性に疑問をつけ、起訴を無効とした。2審の高裁支部が女児の告訴能力を認めたことで、女児の男に処罰を求める意志が裁判に生かされることになった。裁判で加害者が罪を認め、反省し、刑に服することが、被害者が立ち直るきっかけになる。告訴能力のある無しで、そのきっかけが奪われて良いのだろうか。裁判所は被害者の権利にもっと目を向けるべきだろう。

ただ、今回は女児の供述の信用性は争われなかったが、子どもは記憶がゆらいだり、ゆがめられたりする危険性が高い。そのような子どもから確かな証言を引き出すために、専門の面接者が被害者に聴いて証拠化する「司法面接制度」など、より効果的な聞き取り方法を検討する時期に来ていると言えよう。司法の絶え間ない改革に期待したい。

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 ■ことば

 ◇10歳の告訴能力が争われた強制わいせつ事件

 富山市内のホテルで11年6月、当時1011カ月の女児が母親(39)の交際相手だった田中実被告(43)にわいせつな行為をされるなどした事件。1審・富山地裁は、この女児が幼いことを理由に告訴能力はないと判断。強制わいせつ事件の起訴には被害者の告訴が必要として、起訴を無効とする公訴棄却とした一方、同時に起訴された別の事件については有罪とし、男に懲役13年の実刑判決を下した。これに対し、検察側、被告側の双方が控訴。女児に告訴能力があるかどうかなどが焦点になった控訴審では、名古屋高裁金沢支部が7月、女児の告訴能力を有効とし、審理を地裁に差し戻す判決を下した。差し戻し審判決では告訴能力を認めたうえで、田中被告に1審を上回る懲役14年の実刑判決を言い渡した。

 

 

◆平成242012)年1114日 読売新聞 東京朝刊

 児童相談所で死亡 横浜市と原告控訴 =神奈川

 

 横浜市の児童相談所で2006年7月、卵アレルギーの男児(当時3歳)が卵白を含んだ竹輪を食べた後に死亡したのは、誤った一時保護が原因だとして、両親が、同市や児童相談所に通告した独立行政法人国立成育医療研究センターに約9000万円の損害賠償を求めた訴訟で、市と原告側の双方が13日、1審・横浜地裁判決を不服として東京高裁に控訴した。

 1審判決は、男児の死因が、呼吸困難などを引き起こすアレルギー症状「アナフィラキシーショック」だったと判断。誤って竹輪を与えた市側の過失を認め、計約5000万円の支払いを市に命じた。原告側は、同センターによる通告の違法性なども主張したが、同センターへの請求が棄却されたため、控訴した。

 

 

◆平成242012)年1114日 信濃毎日新聞 朝刊

 親のいない子らを養育・支援 県社会福祉審議会分科会が会合 社会的養護方針、関係機関調査へ

 

 県社会福祉審議会の児童福祉専門分科会は13日、親のいない子や虐待を受けている子らを養育、支援する「社会的養護」の方針を検討する会合を県庁で初めて開いた。里親など家庭的養護を優先し、施設養護を小規模化する国の方向性に同意できるかなどを関係機関に尋ねる調査を11月下旬にも行うと決めた。県は調査結果も踏まえ、将来の児童養護施設の整備量などを盛った方針を年度内にまとめる。

 調査は県内の児童養護施設や乳児院、里親関係者、児童相談所、市町村などを対象に実施し、結果は12月下旬に開く次回会合で報告する予定。会合で県側は、県内の児童養護施設と乳児院への入所者と里親委託児童は9月時点で計687人で、児童養護施設への入所者は07年から減少傾向—と説明。委員からは「全体的な少子化はあるが、支援すべき子どもは増えている」「子どもに加え、親への支援を両輪でする必要がある」などの意見が出た。同分科会長に野村健一郎・長野大教授(児童福祉論)を互選した。