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成年後見制度の利用で、高齢者を狙う詐欺商法から身を守る

この記事は2007年にメディアサボールに掲載されたものです。

 

今年、団塊世代が定年退職ラッシュを迎える。それに伴い、この世代および高齢者を狙ったビジネスが盛んになっている。
 
だが、このようなビジネスの背後には、必ず詐欺犯罪が潜んでいることを忘れてはならない。

ホテル会員権、ロングステイ、介護付き住宅、リゾート物件など様々な老後を快適に暮らすプランを提案すると言っておきながら、架空の話を持ちかける事例は後を絶たない。
 
例えば、ロングステイ物件は、申請条件が難しく、ほとんどは代理店が手続きを行う。ただし、ロングステイ人気が高まってきたのにつけ込んで、詐欺まがいの商法を企てる業者も現れている。うますぎる話には気を付けたい。現地のリゾート住宅を売ると持ちかけて資金を引き出しながら、契約を守らないといった事例が起きている。
(日経WagaMaga)
http://waga.nikkei.co.jp/comfort/life.aspx?i=20070222g3000g3


その他に、海外先物取引の被害がある。海外先物取引は、かつて大量の検挙者を出し、なりを潜めていたが、インターネットの普及により、身近な存在として最近はまた知られるところとなっている。

HPなどでよく見られるのは成功例のみで、リスクの部分をちゃんと説明していなかったりするものだ。謳い文句にひかれて資料請求などした際には、おいしい話のみを聞かされ、絶対に儲かると思わせる。リスクの説明をすると、資金を引っ張り出せないからである。
(もちろん、悪徳なものばかりとは限らない)

こういったリスクの説明が無いものは詐欺的商法であり、違法事由は国内公設の商品先物取引被害と共通するところが多い。のみ行為(顧客から預かった資金を海外の取引所に注文を取りつがない)や「向かい玉」「スプレッドを建てる」などといわれる手法(総顧客の売り買いの取引を同数にし、売買の差が生じたときには自己玉を建てる方法)により、実際には業者が閉鎖的市場を偽造し、顧客からの預かり金を自社の利益に転化させようとする古典的手法が、用いられていることが多いところに特徴がある。
 
では、このような詐欺商法から身を守るのにはどうしたら良いのだろうか。
 
その一つとして注目されているのが、成年後見制度である。

認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力が不十分な人は、不動産や預貯金などの財産を管理したり、身のまわりの世話のために、介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだりする必要があっても、自分でこれらのことをするのが難しい場合がある。また、自分に不利益な契約であってもよく判断ができずに契約してしまい、悪徳商法の被害にあう恐れもある。このような判断能力の不十分な人々を保護し、支援するのが成年後見制度である。
 
後見人資格は、制限はなく、親族のほか、弁護士、司法書士、社会福祉士、福祉団体などが担う場合もある。また、複数の後見人を選ぶこともできる。
 
この制度を使う手順としては、まず役所の障害福祉の相談窓口や社会福祉協議会、司法書士、弁護士に事情を相談する。
 
次に本人または配偶者や親族などが家庭裁判所に申立てを行う。(検察官、市町村長の場合もある)

この際に必要な書類は、申立書のほか、本人と後見人候補者の戸籍謄本、住民票、登記事項証明書、後見人候補者の身分証明書である。
 
判断能力が不十分である、そうでないに関わらず、重大な決断をする際に、専門家の知識を借りるのは、リスク管理としては一番心強いものだろう。司法や行政に自分のことを任せることを嫌う年配の方も多いが、詐欺のテクニックは巧妙化していて、素人では見抜くことが非常に難しい。だからこそ、この成年後見制度を使って、自分の財産をしっかりと守るべきではないだろうか。