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ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~(WAVE出版・佐々木常夫)

この手の手記には涙だけを誘う過剰演出があり、実際に同じような境遇に現在でもある僕からすると、 「働き続けながら奇跡の家族再生を果たした感動の手記」という帯に胡散臭さを感じた。

 

しかし、読み終わってみると佐々木氏の並々ならぬうつ病への妻・子どもへの愛がうかがえる。しかもさらっとした語り口が好感を持てる一つの要因でもある。

 

もちろん、この手記以外の苦労はあったことは想像できるし、今のようにうつ病や自閉症がテレビで放映されなかった時代に抱え込んでしまったのは仕方ない。

僕だって、妻が長男を産んで、いきなり解離性障害を発症し、長男は児童相談所の判断で乳児院。

 

妻の治療に専念しながら仕事は、うつ病など精神疾患を抱えた人の取材と相談。僕の場合は公私ともに精神疾患のことばかり考え病んだ。 ただそれは周りに弱音を吐かずにいたことが原因だった。結局、周りに言うと理解は得られた。

 

さらに佐々木氏に共感するのは「家事が億劫な夫」ではなかった点である。家事を効率的に行い、仕事も効率的にするために色々試行錯誤した。出版社の編集者の打ち合わせは無駄に長い人が多かったので、嫌われることを覚悟で、ビジネス的な打ち合わせをさくっと済ませて、そのあとに業会の話などをして夜の付き合いも少なくした。

 

ただ、今は妻もそれなりに良くなったので、夜に外出したりするが朝帰りや出張はまだしない。それは家族を守るために仕方のないことだし、一方で社会福祉士を目指す切っ掛けになった。

 

僕はいつも未来志向で、効率的に動くので、家族には買い物などで嫌われる。買い物で目的の物以外を見る時間はないので、家族がゆっくりしたいのに合わせられない苦悩がある。 佐々木氏も同じタイプだったようだ。

 

しかし、この不協和こそが実は家族が何か問題を抱えたときに自殺しない秘訣だと僕は勝手に思っている。 Let it be. この言葉だけが僕を生きさせてきた。息させてきている気がする。そんな自分の境遇を回顧したような一冊であった。

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